とりプロなう53号

選挙市民審議会第3部門審議会

 6月14日、第4回目の第3部門審議会が開催されました。冒頭、三木由希子共同代表(第3部門の長)より挨拶があり、大山礼子委員による都道府県議会選挙改革についての話題提供、そして全体討論を行いました。傍聴の方々の積極的な参与もあり、活発な審議となりました。

 おさらいとして2月1日の第1回目の第3部門審議会で、すでに大山礼子委員から地方議会選挙改革試案が示されていました。都道府県議会選挙に関しては、「比例代表制拘束名簿式」。それによって、現状の課題を克服しようというものです。

 現状の課題は以下のようなものです。小選挙区(1人区)と中/大選挙区(2人から17人まで)の混在:それによって「一票の格差」が生じ、農村部1人区に強い政党が有利になり、政党よりも人を選ぶ傾向が強くなる。議員のなり手が少なく高齢者男性への偏りが著しい:新味のある政策が打ち出せない、低投票率・無投票当選の課題あり。

 第3部門としては、2016年末までに地方議会選挙改革案を提言できるようにがんばっています。都道府県議会選挙/政令指定都市議会選挙・市町村議会選挙・首長選挙それぞれの改革案を順次審議していきます。

大山礼子委員

駒澤大学教員 政治制度学

 

都道府県議会選挙の歴史は国政選挙より古い。明治の政党政治志向よりも退歩しないように。

国民が政権・政党を選ぶために選挙がある。哲学と政策を示すのが政党の役割。そのような政党を育てる選挙制度を地方議会から。

大半の政策に党議拘束があってしかるべき。

無所属/政党間名簿の票を移譲させる方式には実益はない。わかりやすさも大事。

 

桔川純子委員(議長)

 

 

大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員

 

スウェーデンの「個人指名投票制度」は、拘束名簿式を基本にして、非拘束名簿式の要素を組み入れているので考慮に値する。

 

三木由希子共同代表

第3部門の長 情報公開クリアリングハウス理事長

 

相変わらずの政局の話ばかりの昨今だが、政治が政策の話となるように。地方選挙が課題をなげかけるきっかけになれば。

比例代表制導入の是非と、政党をどう位置づけるかを軸に議論を。

非拘束名簿式や単記移譲方式など有権者の選択肢が多いほど本当に自由となるのか。

 

城倉啓

とりプロ事務局長

 

審議会内で合意できる点を確認して前に進めたい。①比例代表制であっても一人会派を認めて立候補する権利を保証すること、②全県で集票することの二点で合意できないか。

 

 

 

太田啓子委員

弁護士。明日の自由を守る若手弁護士の会 ミナセン

 

政党とは何か。

政党政治が機能した姿を一度も見たことがない。自民党も民進党も主張の幅が広く、政策に基づいて政党を選ぶことが現状で困難ではないか。その上で党議拘束がかかると・・・。

 

 

太田光征委員(第2部門)

 

全県集票には反対。許容範囲内で選挙区は設けることができる。

死票を最小化するだけでなく、生票も一致させるために、無所属名簿も新設し、政党名簿とも票の移譲をさせてはどうか。それによって無所属候補が票を取りすぎた場合にも対応できる。

 


 この日傍聴者からも積極的な発言がありました。

「政党ではなく有権者が選ぶという点で拘束式名簿よりも非拘束式名簿の方が民主的ではないか」「非拘束式名簿であっても、クオータ制の導入は可能ではないか」「政党執行部の権限が強いのは問題」

 今回は、都道府県議会選挙に比例代表制を導入するという改革の方向が、審議会で合意確認できました。それ以外の部分、たとえば選挙区を設けるか全県一区とするか、拘束名簿か非拘束名簿かなどについては、次回以降に持ち越すこととなりました。

 次回は7月26日(火)14:00ー16:00 市町村議会選挙改革案について審議します。引き続き、大勢の方の傍聴と積極的参与をお願いいたします。